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異国の旅 靴紐でガード

専門家が教える靴紐を使う安全な旅

2020年2月19日

まもなく旅行シーズンです。ご家族、ご友人とこの冬休みの旅行を計画していらっしゃるのではないでしょうか。他の国家や地区と比べ、台湾は大変旅行しやすいところですので、国内旅行なら、荷物をまとめるだけで即気軽に出かけることができます。しかし海外旅行をするつもりなら、事前にしっかりと調べて準備をしなければならないでしょう。さあ、インターナショナルSOSによる世界各地の旅行安全性評価2020年版(「2020 travel security risk」、2020年)を見てみましょう。

2020最も安全な渡航先[1]

  • デンマーク
  • フィンランド
  • グリーンランド
  • アイスランド
  • ルクセンブルグ
  • ノルウェー
  • スロベニア
  • スヴァールバル諸島
  • スイス
 

[1]:以下はアルファベット順に並べたものであり、点数順ではありません。

2020最も危険な渡航先[2]

  • アフガニスタン
  • 中央アフリカ共和国
  • ガザ地区、巴勒斯坦
  • イラク
  • リビア
  • マリ共和国
  • コンゴ共和国
  • ソマリア
  • 南スーダン
  • シリア
  • ドネツク、ウクライナ
  • イエメン
 

[2] :以下はアルファベット順に並べたものであり、点数順ではありません。

運悪く、行こうとしている国が高、中高度リスクに相当する場合、開き直るのもいいけれど、以下の専門家のアドバイスをよく覚えておいて、危険を未然に防いではいかがですか。

旅行のコツ1:濃い色の靴紐を数本持っておく

海外で一番心配なことは貴重品(パスポート、お金、クレジットカード等)の盗難です。このため貴重品をシークレットタイプのウエストポーチに入れて持ち歩く人もいます。シークレットタイプのウエストポーチは盗難防止に効果的とは言え、お腹のあたりの異物感や、貴重品を取りたい時、お手洗いに行って取りはずさなければならない等、旅行中の不快感や不便が増します。よく旅行中の緊急事態に対応するイギリスの航空医Ben MacFarlaneは、海外旅行の前に濃い色の靴紐を数本用意しておき、持ち歩くバッグのファスナーの引手を通し、2つの引手をまとめてくくっておくことを勧めています(MacFarlane、2019)。こうすると、泥棒がバッグを開けようとして気を引いても、簡単に思いどおりにはなりません。またバッグのファスナーを靴紐でくくることで安全性が高まり、盗みをたくらむスリもこれを見てすぐにあきらめるでしょう。

旅行のコツ2:靴紐で荷物をくくる

旅行に行った時、飛行機を降りてから観光地に行く準備をする時や、ホテルでチェックインするまでの道のりも気になります。途中、大小の荷物を抱えた状態で、あちこち見回し、周囲の音声を聞き、自分の荷物と同伴者を守らなければなりません。さらに乗客が混み合うバスや列車に乗らなければならなかったら、冷や汗ものです。小さい荷物は靴紐で大きいトランクとぴったり合わせて縛っておくと、泥棒に引っ張られにくいと専門家がアドバイスしています(Green、2016)。このほか、公共交通機関を利用する場合、靴紐で荷物を車両内のポールにくくっておくと、泥棒が荷物を持ち去ろうとしても、付け入る隙がありません。

旅行のコツ3:重要な書類は控えを作っておく

上記2つのステップのとおりに海外旅行の安全策を講じても、パスポート、国際運転免許証等をなくした場合、どうしたらいいでしょうか?出発前に自分の身分を証明する書類を1部コピーし、正本と別に持っておくことをお勧めします。こうすることで、パスポート、国際運転免許証を本当になくしてしまった場合でも、控えがありますから、すぐに当地の大使館へ行って再発行を申請することができます。

ごく危険な地区でも、ごく安全な地区でも、旅の事前準備は必要です。今日お話しした旅行のコツ数点により、皆様の旅が安らかで楽しいものになることを願います。明日ご出発ですか?では早速荷物を靴紐でくくってくださいね。

参考文献: